2020年 08月 09日
日本語教師の国家資格の制度設計に向けた動き
7月9日(木)に第1回「日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議」が文化庁のWEB会議で行われました。これは、2020年3月に文化審議会国語分科会日本語教育小委員会がとりまとめた「日本語教師の資格の在り方について(報告)」を受けて、ここで提言された日本語教師の資格制度について詳細に検討する場として設けられたものです。いよいよ公認日本語教師の資格制度設計に向けた具体的な動きがスタートしました。...
日本語ジャーナル(通称:NJ)は、外国人に日本語を教える「日本語教育」に役立つサイトです。日本語教師や学習者のリアルな姿、日本語の教え方のノウハウ、検定試験や最新の本の情報、知っておきたい法律や行政の動きなど、幅広くかつ分かりやすくお伝えします。
7月9日(木)に第1回「日本語教師の資格に関する調査研究協力者会議」が文化庁のWEB会議で行われました。これは、2020年3月に文化審議会国語分科会日本語教育小委員会がとりまとめた「日本語教師の資格の在り方について(報告)」を受けて、ここで提言された日本語教師の資格制度について詳細に検討する場として設けられたものです。いよいよ公認日本語教師の資格制度設計に向けた具体的な動きがスタートしました。...
第二言語習得研究という言葉を聞いたことがある方は多いと思います。日本語教育能力検定試験にもよく出題されますし、研究発表のテーマなどにもよく取り上げられます。外国人が第二言語として日本語を習得する時、何がどう影響するのか、教え方によって習得の度合いは変わるのか、第一言語(母語)との習得の違いはあるのかなど、第二言語習得研究は日本語教師にとって必須の内容です。先頃、『改訂版...
私たちが母語を習得し、自由に読んだり書いたりできるようになるまでには、家づくりと同様に、目には見えない土台づくりの期間があります。就学前の子どもたちに目を向けると、そのことがよく分かります。クレヨンをにぎって夢中で塗り絵をしたり、ハサミやのりを使って工作したり、お友だちとごっこ遊びをしたり......。一見すると日本語教育とは何の関係もないように思えますが、こうした積み重ねが指先の巧緻性やコミュニケーション能力の発達につながり、やがては「読む・書く・話す・聞く」という言葉の活動を支える土台となるのです。...
新型コロナウィルスの拡大に伴い、教育機関の多くが対面授業からオンライン授業へ移行しました。日本語教育機関も例外ではありません。緊急事態宣言が解除になり、通学も少しずつ可能になる中で、オンライン授業は新しいフェーズに進みつつあるようです。日本語教育機関におけるオンライン授業の現状と今後について、YouTubeやfacebookなどを通してICTに関する情報を積極的に発信している藤本かおるさんにお話を聞きました。...
漢字への興味が動機となって意欲的に学ぼうとする人がいる一方で、その難しさから日本語習得そのものに挫折してしまう人も少なくありません。「漢字は難しい」と思うその原因は何なのでしょうか。「漢字は面白い」と思ってもらえる授業を目指すため、まずはその原因を探っていきたいと思います。(鈴木英子:(公財)宮城県国際化協会地域日本語教育アドバイザー)...
日本語を学ぶ目的やペースは人によってさまざまです。中には、自分の意志とは関係なく日本語を習得する必要に迫られる人たちもいます。例えば、家族の仕事などの都合で来日した子どもたちです。滞在が中長期にわたる場合、学校の定期テストや入学試験、就職活動をこなすほどの日本語力を、かなりの短期間で習得しなければなりません。今回ご紹介する教材は、そのような状況にある中学生の日本語学習者たちに寄り添う現場から生み出されたものです。...
ヨーロッパの中でもっとも母語話者が多く、14カ国以上で話されているロシア語。文字も文法も日本語とは一見かけ離れているように思えますが、ロシアにおける日本語教育は、じつに300年以上もの深い歴史があります。ロシア語話者が日本語の魅力を堪能し、言葉の壁を越える喜びを味わえるようになるには、どのような日本語学習が望ましいのでしょう。1985年、張りつめた冷戦下のモスクワ国立大学でロシア語を学んだ数少ない交換留学生の一人として、納得と共感を生む通訳の使命の深さを胸に刻み、信頼と実績を重ねてきた通訳者の竪山洋子さんに、お話を聞きました。...
日本で育った日本人は普段、苦もなく使っている、ひらがな・カタカナ・漢字などの日本語の文字。これらの文字を外国人学習者が習得しようとするとき、大きな壁が立ちはだかります。私も、長年日本語を教える中で、何度も学習者の文字習得への苦労を目の当たりにしてきました。...
いま、アジア地域では、日本語教育の裾野が急激に広がりつつあります。中国に次ぎ世界第2位の学習者数を誇るのは、世界屈指の多言語国家として知られるインドネシアです。約74.5万人の日本語学習者のうち、95%は高校生。大学の日本語教師の中には、日本での学位取得者も増えてます*1。古くから言語や文化の多様性を尊重してきたインドネシアで、日本語教育は、どのように進展しているのでしょうか。(安藤陽子)...
今回のコロナ禍の影響は社会のさまざまなところに影響を及ぼしており、社会のあり方も大きく転換を迫られています。その中でもとりわけ影響が大きいのが、「学校」などの教育機関です。小学校や中学校などは軒並み休校になり、部分的にオンライン授業を行った、あるいは現在も行っているところもあります。日本語学校も例外ではありません。しかし今まで実施していなかったオンライン授業を急遽始めるにあたり、さまざまな面で支援・配慮・体制整備を行う必要がありました。今回は私が勤務する日本語学校を取り上げ、実際にオンライン授業を行った際の経験を共有させていただこうと思います。(柏谷涼介)...
NHK大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』では、日本が初参加した1912年のストックホルムオリンピックから1964年の東京オリンピックまでの半世紀にわたる日本オリンピックムーブメントの歩みが色彩豊かに描かれました。主人公は日本マラソンの父と称される金栗四三と、東京オリンピック実現に重要な役割を果たした田畑政治ですが、二人に負けない存在感を放っていたのが嘉納治五郎です。...
私たちが行いたいと思い、かつ在住外国人が求めているのは、どのような支援でしょうか。「日本語」ボランティアや「日本語」教師ということばが示すように、どうしても私たちの活動は日本語を教えることから切り離しにくくなっています。しかし、共生が生活から切り離して考えられないとき、私たちは、一度、日本語を教えることを脇に置き、在住外国人の生活支援とは?という問いに向き合う必要があります。NPO多文化共生プロジェクト代表の深江先生によるコラムです。...
今、非常に注目されている職業、「日本語教師」。「年齢に関係なく働ける」「今までの人生が強みになる」「自分らしいワークスタイルを選べる」――第二の人生に日本語教師を目指す方も増えています。定年目前で会社を辞めて、3年間タイで日本語を教え、現在は帰国して日本語教師として活躍している仲野睦子さんに、タイでの生活や現在の仕事について伺います。...
日本語教師の仕事は日本語学校などの教育機関で教えるだけではありません。今回はフリーランスの日本語教師として外国人学習者に日本語を教える傍ら、自ら「やさしいコミュニケーション協会」という一般社団法人を立ち上げ、医療現場における「やさしい日本語」の普及活動などを行っている黒田友子さんにお話を伺いました。...
日本語ボランティア教室の活動内容を考えたとき、多くは文型を教えることを中心にしたものと、外国人との交流を中心としたものに分けられるでしょう。その中で、福岡県春日市の「かすが・にほんごひろば」では、外国人が日常生活でぶつかる困難を乗り越えられるように、生活場面から始まる教室活動を行うことに取り組み始めました。NPO多文化共生プロジェクト代表の深江先生によるコラムです。...
古くは19世紀欧州の“Japonisme”という日本ブームを牽引し、現在では300万人が訪れる日本文化イベントが開催されるなど、フランスは日本語や日本文化にとりわけ理解のある国とされています。...
「もっと自然な日本語を話せるようになりたい」「限りなくネイティブに近づきたい」。学習者のそんな熱意に応えるべく、異業種のエキスパートから日本語教育でも応用できるワザを伝授してもらう新企画『ことばの壁を越える極意(ワザ)』。今回は、中国人材コーディネーターとして、幅広く実績を積んできた泉本媛子さんです。...
約56万人の日本語学習者のうち、中学生と高校生が8割を占める韓国*1。日本での就職をめざす理工系の学生や、生活・教養科目として日本語を学ぶ学生が増えています。近年は、外交関係の悪化や日本経済の低迷、英語教育・中国語教育に対する関心の高まりといった影響もあり、全体としては学習者数が大幅に減少していますが、漫画やアニメ、音楽などをきっかけに日本文化や日本語に関心をもつ中高生は多く、日韓の学校間交流も広がっています。韓国における日本語教育の変遷と、今後の可能性を見つめました。(安藤陽子)...
日本とロシアとの修好165周年を迎える今日、日露間では、政治経済から文化芸術まで幅広いチャンネルで交流が行われています。日本の外務省が2016年に実施した調査によると、ロシアでは日露関係が比較的友好状態にあると認識する人々の割合が約80%に上り、日露友好関係は重要であると認識する人々の割合は実に97%に達しています。...