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第1回日本語教員試験、実施される
令和6年度の第1回日本語教員試験は、20241117日(日)に全国8か所・11会場で行われました。また、実施に先立ち、文部科学省から出願状況が発表されました。第1回試験を、昨年行われた試行試験と比較しながら簡単に振り返っておきます。

出願者は18,387人

文部科学省から発表になった令和6年度の日本語教員試験の出願状況は以下の通りです。 

【会場別】

北海道:241

東北:305

関東:6,496

中部:1,175

近畿:2,569

中四国:481

九州:1,019

沖縄:143

試験をすべて免除される者:5,958

合計:18,387

「試験をすべて免除される者」とは、経過措置の「E-1ルート」「E-2ルート」に該当する人たちのことです。基礎試験・応用試験の受験が免除されます。

【資格取得ルート別】

試験ルート:4,133

経過措置Cルート(現職者に限らず必須の50項目に対応した課程修了者):5,750

経過措置D-1ルート(現職者のうち必須の50項目対応前の課程修了者①):1,574

経過措置D-2ルート(現職者のうち必須の50項目対応前の課程修了者②):691

経過措置E-1ルート(現職者のうち民間試験に合格した者①):1,228

経過措置E-2ルート(現職者のうち民間試験に合格した者②):4,730

経過措置Fルート(上記以外の現職者):281

合計:18,387

これらの数字をもとに計算すると、

基礎試験と応用試験の対象者:試験ルート+Fルート=4,414

応用試験のみの対象者:Cルート+Dルート=8,015

実践研修の対象者:試験ルート4,133人のうち基礎試験と応用試験に合格した人

ということになります。

日本語教員試験の18,387人という応募者数(基礎試験・応用試験の受験が免除された人を除けば12,429人)は、令和5年度(昨年)の日本語教育能力検定試験の応募者10,170人を大きく上回りました。

試験の振り返り

このように、日本語教員試験は応用試験のみ受験すればいい人と、基礎試験と応用試験の両方を受験しなければならない人がいます。そのため、基礎試験から受験しなければならない人は午前中から、応用試験のみ受験すればいい人は午後からの受験になりました。

午前中に行われた基礎試験は、試験時間120分で100問の問題を解かなければならず、かつ合格基準点が5区分の各区分において6割、総合得点で8割の得点を取らなければならない試験です。

基礎試験で出題されたのは、区分5(言語)では、動詞のグループ分け、助数詞、格助詞などから出題されました。区分4(言語と教育)では、コースデザイン、評価法、日本語教育とICT、著作権などから出題されました。区分3(言語と心理)では、第一言語・第二言語習得などから出題されました。区分2(言語と社会)では、言語・非言語行動などから出題されました。区分1(社会・文化・地域)では、やさしい日本語、日本語能力試験、教育史などから出題されました。

出題内容と出題比率があらかじめ明示されていることから対策は立てやすかったと思いますが、202312月に行われた試行試験と比較すると、試験の難易度がやや上がっているように感じました。対策としては、広い試験範囲の内容をくまなく、もれなく押さえておくことが大切だと思われます。

昼休憩を挟んで行われた応用試験Ⅰ(聴解)は、試行試験から大きな難易度の変化はなかったように思います。日本語教育能力検定試験と比較して形式上の注意が必要なのは、全ての問題の音声が1回しか流れないので聞き逃しが厳禁であること、ところどころに小休止のような時間があることなどです。

その後に行われた応用試験Ⅱ(読解)も、試行試験から大きな難易度の変化はなかったように思います。試験時間が試行試験のときよりも短くなりましたが、時間が足りなくなる心配はあまりないように思います。区分横断的な出題により問題解決能力を測定するための試験であることから、聴解試験もそうですが、教育実践と関連させた出題になっていました。形式上の注意が必要なのはNOT問題(不適当なものを選ばせる問題)が非常に多くあったことです。試験の時には緊張してケアレスミスをしがちですので、注意したいところです。

応用試験の合格基準は「総合得点」で6割となっていますので、応用試験Ⅰ(聴解)と応用試験Ⅱ(読解)の合計で評価されます。基礎試験の合格基準と比べると、やや緩やかな感じがします。

結果通知予定は20241220日(金)

試験の結果通知は20241220日(金)の予定です。通知方法は、オンライン出願上の「マイページ」から確認できることになっています。結果通知書は郵送されませんので、ご注意ください。

受験された方は、本当にお疲れさまでした!

執筆:新城宏治

株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の良さを世界に伝えたいと思っている。

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