試験時間の変更や合格基準に注意
実施要項の中で、試行試験などから変更になっているところは、赤字にしてあります。
1.趣旨
日本語教員試験は、日本語教育の適正かつ確実な実施を図るための日本語教育機関の認定等に関する法律(令和5年法律第41号)に基づく登録日本語教員として文部科学大臣の登録を受けるために合格することが必要な試験であり、日本語教育を行うために必要な知識及び技能を有するかどうかを判定するために行われる。令和6年度の日本語教員試験は本要項に基づき実施する。
2.実施主体
日本語教員試験は、文部科学大臣が行う。
3.受験資格
年齢、学歴、国籍等の条件は不問とする。
4.試験の構成
試験は以下のとおり構成することとする。
基礎試験
試験時間:120分
出題数:100問
出題形式:選択式
配点:1問1点(計100点)
応用試験
試験時間:聴解50分 読解100分(試行試験では聴解45分、読解120分)
出題数:聴解50問 読解60問
出題形式:選択式
配点:1問1点(計110点)(試行試験では聴解・読解とも1問2点、計220点)
5.出題範囲
「登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム」(令和6年3月18日 中央教育審議会生涯学習分科会日本語教育部会決定)の養成課程コアカリキュラムにおける必須の教育内容から出題する。
「登録日本語教員 実践研修・養成課程コアカリキュラム」については、以下参照。
https://www.mext.go.jp/content/20240524-mxt_nihongo02-000036014_2.pdf
6.試験実施期日等
① 試験実施期日は、令和6年11月17日(日)とする。
② 試験会場は以下の地区に設ける。
北海道、東北、関東、中部、近畿、中四国、九州、沖縄
文部科学省のホームページには、もう少し詳しい情報が載っています。
試験会場
北海道:北海道札幌市
東北:宮城県仙台市
関東:東京都23区内及び神奈川県横浜市
中部:愛知県名古屋市
近畿:大阪府堺市
中四国:広島県広島市
九州:福岡県福岡市
沖縄:沖縄県宜野湾市
③ 自然災害等による試験の中止により、①の期日に試験を受験できなかった者を対象として、再試験を実施することができる。
7.出願方法
日本語教員試験システムによりオンラインで出願する。出願受付期間を含め、詳細については受験案内において示す。
8.合格基準
合格基準は以下のとおりとする。
①基礎試験
必須の教育内容で定められた5区分において、各区分で6割の得点があり、かつ総合得点で8割の得点があること。
試行試験の参考基準は、各区分で7割の得点があり、かつ総合得点で8割の得点があることとなっていました。
②応用試験
総合得点で6割の得点があること。
※ 基礎試験、応用試験とも、年度ごとの難易差等により合格基準の調整を行うことがある。
9.合格発表
合否は、日本語教員試験システムにより本人宛てにオンラインで通知する。発表日は受験案内において示す。基礎試験の出題割合が微妙に変わる
また、「出題内容」に掲載されている基礎試験の出題割合を、試行試験と比べてみましょう。「社会・文化・地域」と「言語と教育」の割合が微妙に調整されています。試行試験:
社会・文化・地域:約1割
言語と社会:約1割
言語と心理:約1割
言語と教育:約4割
言語:約3割
本試験:
社会・文化・地域:約1~2割
言語と社会:約1割
言語と心理:約1割
言語と教育:約3~4割
言語:約3割
今後のスケジュール
今後の予定です。実施要項で「出願受付期間を含め、詳細については受験案内において示す」「(合格)発表日は受験案内において示す」となっていますが、文部科学省のホームページによれば、出願期間:令和6年8月上旬~9月上旬(予定)
となっています。
また、文部科学省のホームページに掲載されている「日本語教育機関認定法今後のスケジュール(令和6年5月末時点)」によれば、
結果通知:12月中旬頃
日本語教員登録開始:冬頃
となっています。
受験案内公表は6月頃とのことです。日本語教員試験受験予定の方は受験案内公表をお待ちください。
執筆:新城宏治
株式会社エンガワ代表取締役。日本語教育に関する情報発信、日本語教材やコンテンツの開発・編集制作などを通して、日本語を含めた日本の魅力を世界に伝えたいと思っている。関連記事
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