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ミャンマーで2年ぶりとなる日本語能力試験の実施発表──ミャンマーの日本語教室から

2月の国軍によるクーデター以降、混乱が続くミャンマー。新型コロナウイルスの感染拡大が重なって、国民は厳しい生活を強いられており、現地の語学学校、アミクスグローバルミャンマー・ランゲージセンターも活動が止まっています。そんな中、年末に日本語能力試験が実施されることが発表されました。ミャンマーでの実施は2年ぶり。少しずつですが、現地の状況に変化も見られます。同校日本語主任の渡辺幸子先生に最近の様子を伝えてもらいました。(NJ編集部)

2021年7・8月のミャンマー便り

7月1日(木)

今日から7月。朝起きてネットニュースをチェックしていると、「国軍、政治犯2300人解放 国民懐柔狙いか ミャンマー」の見出し。弊校の学生が収監されている、ヤンゴン市内の刑務所の受刑者も解放されたという内容だったので、その学生も解放されたのではとの期待を胸に、現地のミャンマー人の先生に連絡しました。さっそく確認を取ってくれて、夕方に返信がありましたが、「彼はまだ出てきていない」とのことでした。。。

7月6日(火)

定例ミーティング(MTG)。先週のMTGで学校が「休眠状態」になることが決まり、しばらくは学校をめぐる状況が刻々と変わることはないだろうという理由から、このMTGも毎週ではなく、隔週開催となることが決定しました。

現在ミャンマーではコロナ感染の再拡大が急速に進んでおり、現地のミャンマー人スタッフの親戚2人もコロナ感染により入院中だそうです。国軍への抵抗を示すための職務放棄運動は大部分のところでまだ続いており、多数の病院が閉まっています。治療に必要な物資も少ないと聞くので、入院できたとしてもどれだけのケアが受けられるかわかりません。また、日本のような医療保険制度がないため、入院費はかなり高額になり、スタッフの家族は経済的にも大変とのこと。病院だけでなく社会全体が通常のようには動いていない現在、心身ともにかかる負担はかなりのものと想像します。

そのミャンマー人スタッフ自身ももう2週間以上風邪のような症状が続いています。デルタ株など変異種への感染も心配されるため、早急にPCR検査を受けるように話しました。

7月20日(火)

定例MTG。この間も新型コロナ感染拡大は収まりません。現地スタッフ自身は検査の結果陰性でしたが、親戚の方が立て続けに3人亡くなられたそうです。今は都市部のヤンゴンが一番危険なようで、ワクチンもなく、治療に必要な酸素なども慢性的に不足している状態。「卵と鶏肉を食べればコロナにかかりにくい(あとニンニクも!?)」という噂が流れており、それらの価格が高騰しているそうです。

これまでヤンゴンやバゴーに外出禁止令が出されていましたが、国軍は7月17日以降全国的なロックダウンを行い、その期間中を臨時の公休日にすると発表しました。目的は人流の抑制。住民は不要不急の外出が禁止され、基本的に自宅待機となります。どうかこれ以上の感染者や死者を出さずに終息することを願うばかりです。

8月3日(火)

定例MTG。町の様子は変わらず、現地スタッフは細心の注意をはらって生活しているとのこと。現地では、コロナ感染防止のため8月1日までを公休日として、人流の抑制を図っていましたが、拡大が収まらないため公休日を8月6日まで延長しました。現地にいる日本人の中にもコロナ陽性になった方や亡くなった方がいると聞き、本当に残念でなりません。1日も早い状況の改善を願うばかりです。

8月17日(火)

定例MTG。先週の金曜日(8月13日)、久しぶりにミャンマーでのJLPT(日本語能力試験)実施が発表されました。試験日は12月。実に2年ぶりの開催です! 今回はN3とN4のみで、募集人数にも限りはありますが、まったく動かなかった状況からの大きな一歩だと感じています。うちの学生たちも「受けられるかな?」というより、日本語から遠ざかっているであろう状況を考えると、「受ける気あるかな??」という心配先に立ってしまいますが、これを機に他の日本語試験の再開につながればいいなと思います。

8月31日(火)

定例MTG。公休日は延長され続けていますが、感染拡大は止まっていません。ただ、ようやくワクチン接種の流れができてきたようです。現地スタッフの家族はすでに打ち終え、スタッフ本人も間もなく接種を受けるとのこと。ロックダウンをしても、1カ月以上公休日にして人流を抑制しようとしても、感染が拡大し続けている状況をみると、もうワクチン接種しかないと思います。1日も早く、多くのミャンマー国民が接種を受けてコロナ禍が終息してほしいと思います。と言いつつ、日本も感染拡大中です。Zoomの画面越しにお互いを気遣い合い、そしてただ元気でいてくれと願うよりほかありません。

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