4/30まで10%OFF「 NAFL 日本語教員試験対策セット」 【4/30終了】対象商品10%OFF「 春の資格取得キャンペーン」

検索関連結果

全ての検索結果 (0)
教師の日本語力を鍛える 書き間違えやすい日本語

日頃から日本語を教えていて、日本語については人一倍敏感な日本語教師の皆さんでも、意外と勘違いしている日本語というものはあるものです。ここでは書き間違えやすい日本語をチェックしてみましょう。

同訓異義語

読み方が同じ(訓読み)で意味が異なるものです。多くの場合、意味が似ていることが多いので、使う際に「どちらを使ったらいいんだろう?」とよく悩みます。間違いの多い同訓異義語を挙げてみます。

1. あたたかい

温かい:「冷たい」の対義語/~料理、~家庭、~気持ち
暖かい:「寒い」の対義語/~気候、~部屋、~冬

2. やわらかい

柔らかい(な):「剛」の対義語/~考え、~心、~手触り
軟らかい(な):「硬」の対義語/~ごはん、~話、~表現

3. かえる

変える:変化/予定を~、住所を~、立場を~
替える:何かをやめて別のものに替える/着替え、入れ替え、クラス替え
代える:代理・交代/親代わり、身代わり、代わりに
換える:交換/引き換え、取り換え、空気を~

4. あらわす

表す:感情を表に出す/喜びを~、敬意を~、意思を~
現す:姿を表に出す/本性を~、正体を~、頭角を~

5. きく

聞く:自然に耳に入る/うわさを~、アナウンスを~
聴く:注意深く耳を傾ける/音楽を~、講義~、事情を~

6. すすめる

勧める:勧誘/参加を~、入会を~、気分転換を~
薦める:推薦/彼をリーダーに~、話題の本を~

7. まぜる

交ぜる:溶け合わない/ベテランに新人を~
混ぜる:溶け合う/卵を~、絵具を~、かき~

8. のばす

伸ばす:伸長・発展/手足を~、髪を~、点数を~
延ばす:延期・延長/出発を~、予定を~、線路を~

9.はかる

測る:測定/体温を~、血圧を~、身長を~
計る:計算/時間を~、タイミングを~
量る:軽量/体重を~、分量を~、気持ちを~

こえる

越える:地点を越える/壁を~、山を~、一線を~
超える:限界を超える/限度を~、定員を~、予想を~

いかがでしょうか。迷ったときは、対義語を考えてみたり、漢字熟語に置き換えてみたりすると、どちらがより適切かのヒントが見えてきます。

同音異義語

読み方が同じ(音読み)で意味が異なるものです。こちらも多くの場合、意味が似ていることが多いので、使う際に「どちらを使ったらいいんだろう?」とよく悩みます。間違いの多い同音異義語を挙げてみます。

1. 改定と改訂

改定:改めて定める/運賃~、住民税の~
改訂:文章の一部を直す/~版、辞書の~

2. 製作と制作

製作:実用的なもの/機械の~、本の~、
制作:芸術的なもの/絵画の~、番組の~

3. 最小と最少

最小:「最大」の対義語/~限度、~単位
最少:「最多」の対義語/~人数、~得点

4. 体制と態勢

体制仕組み/新~、社会~
態勢:身構え/着陸~、受入~

5. 現状と原状

現状:今の状態/~維持、~分析
原状:元の状態/~回復、~復帰

6.解答と回答

解答:問いの答え/テストの~、正しい
回答:返事/アンケートの~、問い合わせの~

7. 終了と修了

終了:作業を終える/予定~、任務~
修了:課程を修める/日本語教師養成講座~

8. 対象と対照

対象:相手・目標/読者~、研究~
対照:比較/~的な、比較~

9. 追求と追及

追求:追い求める/理想の~、利益の~
追及:追い詰める/責任の~、犯人の~

10. 保証と保障

保証:請け合う/品質~、身元~
保障:守る/社会~、人権~

いかがでしたか。日頃はあまり意識していない言葉でも、改めて見てみるといろいろな発見があります。似た言葉にどんな意味の違いがあるのかなど、考えてみるのも面白いものです。

関連記事


日本語教師プロファイル京谷麻矢さん―言語マイノリティのサポートを目指して

日本語教師プロファイル京谷麻矢さん―言語マイノリティのサポートを目指して
今回の「日本語教師プロファイル」では京都府にお住いの京谷麻矢さんをご紹介します。京谷さんは現在、大学で留学生に日本語を教える傍ら、中途失聴や難聴の方のための要約筆記者の仕事、そして会話パートナーとして失語症者のサポートをされています。日本語教育での歩みとともに、要約筆記をするに至った経緯や、現在の活動、更には今後の展望までお話を伺いました。

登録日本語教員や日本語教員試験に関するご質問にお答えします 第2回:勉強法について

登録日本語教員や日本語教員試験に関するご質問にお答えします 第2回:勉強法について
 先日、編集部から「登録日本語教員や日本語教員試験に関する質問」を募集したところ、皆様から非常にたくさんのご質問が寄せられました。ここで皆様から寄せられたご質問について、これまで公表されている各種資料を基に、個人的な見解を可能な範囲でお答えしたいと思います。文化庁等には確認をしておりませんのでご注意ください。実際にはケースバイケースの可能性もあると思われますので、あくまで参考意見の一つとして聞いていただければと存じます。

教科書について考えてみませんか-第5回 漢字学習も「できること」重視!

教科書について考えてみませんか-第5回 漢字学習も「できること」重視!
2011年4月から『月刊日本語』(アルク)で「教科書について考えてみませんか」という連載を掲載してから10年。2021年10月に「日本語教育の参照枠」が出て以来、現場では、コミュニケーションを重視した実践への関心が高まり、さまざまな現場で使用教科書の見直しが始まっています。「参照枠」を見ると、言語教育観に関して、「学習者を社会的存在として捉える/「できること」に注目する/多様な日本語使用を尊重する」という3つの柱が掲げられています。これは、2011年4月から『月刊日本語』で連載した中で述べていることに重なります。

日本語教師プロファイル倉持素子さんー学生と同じ経験をしてみたいという思いからアルゼンチンへ

日本語教師プロファイル倉持素子さんー学生と同じ経験をしてみたいという思いからアルゼンチンへ
今回お話を伺ったのは、202311月より独立行政法人国際協力機構(JICA)の日系社会シニア海外協力隊としてアルゼンチンの首都ブエノスアイレスに赴任されている倉持素子さんです。倉持さんは長い間ビジネスパーソンへの日本語教育に従事された後、リンゲージ日本語学校の校長を務めていらっしゃいました。何故アルゼンチンに行くことになったのか、アルゼンチンでの活動に、これまでのキャリアも併せて、時差がちょうど12時間のブエノスアイレスからZOOMを通して、お話しいただきました。