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日本語を学ぶ学習者に日本語について色々と質問してみました!

なぜ、数ある外国語の中から日本語を選んで学ぼうと思ったのでしょうか。そしてどんな勉強法で学んでいるのでしょう。日本在住経験のあるイタリア、スウェーデン、フィリピン、モンゴル、インドネシア、ベトナム、そしてマレーシア出身の人に日本語学習についてアンケートをとりました。 どの言語でもそうかもしれませんが、上達するためにはたくさんしゃべることが一番だとほぼ全員が感じています。また難しさを感じるのは「漢字」、まず始めるのは「ひらがな」からのようです。それでは、詳しい回答をご覧ください。

回答してくれたみなさんについてはこちら。
(出身国、日本在住歴、現在の職業、日本語を始めたきっかけ、最初に始めた日本語の勉強)
IT:イタリア、トータルで3年(現在はアメリカの大学院に在籍)、学生、日本に興味があったから、ひらがな
SE:スウェーデン、8年目、社会人、海外に住みたいと思ったから、語学ソフト(Rosetta Stone)、
PH:フィリピン、トータルで3年目、学生/インターン中、日本で就職したかったから、ひらがな
MN:モンゴル、2年目、学生、家族の影響、ひらがな
ID:インドネシア、3年目、学生、日本の大学で学びたかったから、ひらがな
VN:ベトナム、3年目、学生、よい仕事に就きたいから、ひらがな
MY:マレーシア、3年目、学生、日本のアニメが好きだから、アニメや漫画

どこで日本語を学びましたか?

IT:イタリアと日本の複数の学校で学びました。順番にいくと、
①イタリアのベルガモ大学 3年間
②京都のアークアカデミー 6ヶ月(語学学校)
③イタリアのカ・フォスカリ・ヴェネツィア大学 1年間(大学院)
④東京外国語大学 1年間

SE:システム桐葉外語という日本語学校です。日本語能力試験を中心にした日本語初級コースで学びました。

PH:国際基督教大学1年間(交換留学)、現在日本の大学に留学中

MN:New Mongol Middle and High School(モンゴルの高校)

ID:SMA Ssnta Ursula(インドネシアの高校)

VN:ベトナムの高校

MY:公益財団法人アジア学生文化協会 日本語学校

母国である程度学んでから来日した人、日本で習い始めた人それぞれですが、日本人が留学する場合と同じように、少しでも渡航前に勉強しておくと現地に着いてからの生活がスムーズになります。

先生は日本人でしたか?

IT:日本では全員日本人、イタリアでは日本人、イタリア人とドイツ人の先生もいました。
日本の学校では先生は日本語しか話さず、説明も全て日本語でした。一方、イタリアでは日本人の先生もイタリア人の先生もたまに(特に文法の説明の場合)イタリア語で説明していました。

SE:先生は全員日本人で、全て日本語で授業をしていました。

PH、G:日本人でした。

MN:モンゴル人でした。

ID:インドネシア人でした。

VN:ベトナム人でした。

海外で日本語を学ぶ場合は特に、日本人以外の先生が日本語を教えていることもよくあるんですね。母語も使いながら日本語を教えると、説明が理解しやすくいい点もありますが、全てが日本語で行われる方が、さらに良い日本語の勉強となると考えることもできます。レベルによって、教師によってその教え方も変わる可能性がありますね。

母国で日本語を学ぶ人は多いですか?

IT:最近日本語を学習することは人気になった気がします。10年前より、日本語を学びたいと思う人も、学べる機会や環境も多くなりました。例えば、最近では大学だけではなく、高校でも日本語の授業を提供している学校があります。

SE:そんなに多くないと思いますが、最近はアニメや漫画の影響で学ぶ人が増えていると思います。

PH:近年多くなっていると思います。

MN:多くありません。

ID:多いです。

VN:多いです。

MY:多くも少なくもないです。

日本のアニメや漫画は本当に世界で日本語に興味を持つ人を増やしていますね。そこから日本の歴史、文化を知り、日本語を学びたいという海外の人が増えるといいですね。多くの外国人が日本に訪れると、日本で生活する日本人も他言語と触れ合う機会があるかもしれません。その出会いによって、世界に羽ばたく日本人が増えるのもいいことですね。

効果があった勉強法は何ですか?

IT:スピーキング力をアップさせるのに一番効果的な勉強法は、日本語でテレビや映画を見ることだと思います。楽しいですし、自然な言い回しを覚えられます。漢字を覚えたいなら、毎日練習としていくつかの漢字とその漢字の読み方を書くことです。読解力がうまくになるために、毎日日本語で書いてある文章を読んだ方がいいと思います(簡単な小説、新聞のニュースなど)。

SE: 日本でのバイト経験が一番効果があったと思います。バイトを始める前も、できるだけ多くの日本人と話すのは大事だと思い努力しました。しかしいくら勉強しても、実際に使わないと覚えません。アルバイト先は友達に紹介してもらったコンビニでしたが、接客日本語を使わなければならず、敬語もたくさん勉強できました。

PH:話す力と聞く力をアップさせるために、よく日本人の友達と遊んだり出かけたりしました。読む力と書く力をアップさせるためには、インターネットでニュースを読んだり、ゲームをしたりしています。

MN、VN、MY:日本人と話すことです。

ID:アニメやドラマを見ることです。

この質問の回答は、圧倒的に「日本人としゃべる」ですね。インプットは本を読んだりテレビや映画を見てできますが、アウトプットはやはり日本人と積極的に会話することですね。アウトプットすることで、学んだことが本当に身についていきます。これはどの言語を学ぶ際にも同じことが言えるでしょう。

日本語で難しいことは何ですか?

SE:日本語には「複数形」が基本的にないことが、まだ難しいと感じます。スウェーデン語でも、英語でも、複数の場合は必ずそれが伝わるように文章が変わります。しかし、日本語は違います。例えば「動物園にライオンがいる」と言ったら、一匹がいるか、数匹いるか伝わりません。

また、日本人は話すときに、日本語学校で習った文法を無視するので、難しいです。例えば、「私は」や「あなたは」など(主語)あまり使わなかったり、「が」「は」「に」「を」などを抜いたりします。

他の5名は漢字が一番難しいと回答しました。

日本語学習歴が短い人ほど、まずは漢字の壁にぶつかるようですね。日本人でも、パソコンやスマホに慣れ、手書きをしなくなってきているので、読めても書けない場合があります。毎日日本語を目にする日本人でも忘れてしまう漢字、そして音読み訓読みなど、日本語学習者にとっては難関ですね。毎日練習して書き順や読み方を覚えることが、漢字克服の近道のようです。

日本に来てから、日本語力は母国にいた時よりも伸びましたか?それはなぜだと思いますか?

この質問の回答は全員「日本語力が伸びた」でした。やはり毎日日本語を目にして、聞いて、話す環境になるので、一日中日本語漬けになることが良いようですね。
アルバイト先で特に話す機会が多くなって勉強になったという意見もありました。

就労ビザ/資格外活動許可書はすぐに取得できましたか?

ーーー日本で働いた経験がある人へ。(アルバイトも含む)

IT:申し込みからビザをもらった時まで2~3か月ぐらいかかりました。

SE:ビザを申請してから1週間ぐらいでもらいました。

他の5人は、週28時間以内、長期休暇中は1日8時間以内、1週間で40時間まで働ける資格外活動許可証を持っています。すぐに取得できたようです。

就労ビザの取得には、日本に入国する際にどのビザを取得しているかが影響するようです。観光ビザで入国している場合には、就労ビザの取得時間がかかる、もしくは取得できない場合もあります。

日本でどのように仕事を見つけましたか?

IT:インターネットで調べたり、日本でのインターンシップを専門に扱っている会社もあります。私の場合は、ヴェネツィア大学のウェブサイトに、学生を募集する会社の情報がリスト化され載っていました。そのリストにあった日本の会社でのインターンシップに応募し、採用されました。インターンシップが終わった後、その会社に採用してもらって、就労ビザが届いてから、そこで働き始めました。

SE: 外国人向けの求人サイトで見つけました。そこに求人を出している会社は、外国人を採用したいので、受け入れられやすいだろうと思い使っていました。

ID:(学生・アルバイト)大学に掲示してあった募集のお知らせ

他にはマイナビのアプリを利用してバイト先を探したと回答しました。「外国人歓迎」や「語学が堪能な方歓迎」などで絞り込みができるようです。

日本で働ける資格があれば、ネットやアプリなどを利用して簡単にアルバイトは見つけられるようですね。また、外国人専用サイトもあるようなので、これらを使って応募するようです。ただし、正社員として雇用されるには日本語力や専門技術の有無、会社からビザのサポートが受けられるかなど、必要となることが増えてきます。

働きはじめて大変だったことはありますか?どうやって克服しましたか?

正社員としての働いた経験のある2人は、会社でのコミュニケーションを取るための日本語力には困ることはなかったようですが、仕事でよく使う言葉や敬語については日本人の同僚に聞いて仕事をしながら覚えていったと回答していました。またお客さんへ送るメールなども、日本人の同僚に確認してもらったりしながら慣れていったそうです。

学生でアルバイトを経験したことのある4人は、バイト先の人とのコミュニケーションが大変だったと答えていました。うまくいかなくて結局辞めてしまうこともあったそうです。

職場の環境や内容にもよりますが、仕事の内容よりも働く上で他の人とコミュニケーションをとるための日本語力があればあるほどスムーズに働けるようですね。
日本人が日本で働く場合にもコミュニケーション力は問われます。外国人にとっては文化も違いますし、日本語を理解しながらなのでさらに大変です。日本人からのサポートも必要なことですね。

日本語を勉強している/学びたい人にメッセージをお願いします。

IT:会話でも文章でも間違うことは恥ずかしいことではありません。むしろ間違うことは大切です。間違えたことで、正しい使い方を知ることができます。たくさん間違えて、そこからたくさん学べばいいと思うので、恐れず日本語を使ってください。完璧な日本語がまだ話せなくても、あきらめないで、話してみてください。

SE:いくら本などで勉強しても、実際に使わないと覚えないです。ぜひ実生活でどんどん自分から日本語を使うようにしてください。

PH:日本語は間違いなく難しくて、複雑な言語だと思います。でも最近ではスマホのアプリやオンラインなどを利用して自分でどんどん勉強ができます。上達するためには自分自身の努力や頑張りが必要です。

MN:日本のアニメを見たり積極的に日本人と話すようにしてください!

ID:教科書や本だけで学ぶのではく、アニメやドラマを見てリーディングではなくリスニングで日本語を学ぶといいと思います。

VN:頑張って日本人としゃべると、日本語力が向上します!

MY:間違うことは勉強にはつきものです。勇気を出して周りの人と話した方がいいです!

実際に日本語を勉強している人からのメッセージです。実際に使うことが日本語上達への1番の近道なのかもしれませんね。日本人の友達がなかなかできなくても、オンラインで日本語の先生と話すこともできます。
また、便利なアプリもあるかもしれません。さまざまな手段で日本語を学んで、日本を好きになってほしいものです。


いかがだったでしょうか。
どのように日本語学習を始め、何が難しいのか。日本に暮らして感じることなどを知ると、アルバイト先や職場で出会う外国人の日本語力アップのため、たくさん話して仕事を丁寧に教え、悩みなども聞いてあげたいという気持ちになりますね。
また、日本人の私たちが他の言語を学ぶ時にも、現地の人とできるだけたくさん話すことが言語習得の近道になることでしょう。

あの国で留学 編集部

執筆&編集:あの国で留学 編集部 

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