![]() |
一杉武史 |
処理しきれないほどに多くの素材に手を付けては、未習熟のままに次の素材へまた手を伸ばす──といった経験をお持ち方も多いはず(実は私自身がそうでしたが……)。そのような方にとって、「短い発話の中にも学ぶべきことは数限りなくある」という竹蓋先生の言葉は、「警句」のような響きを持っているかもしれません。
「興味とニーズ」というのも、先生がよく使われる言葉です。いくら効率よく学べるといっても、面白くない素材、必要性が感じられない素材を与えられては、学習する「動機付け」がなくなってしまいます。本講座の制作にあたっては、素材を作っては先生に「面白くない」とダメ出しをいただき、収録をしては「自然さが足りない」とダメ出しをいただく、この連続でした。
こうして完成した素材をもとに、次はタスクの作成となります。「興味とニーズ」を喚起する英文の細部にわたるまで──それこそ「しゃぶりつくす」ように──「英語のエッセンス」を聞き取っていただくためのタスクです。その効果ですが、ヒントごとに素材を繰り返し聞きながらタスクに答えていくことで、知らず知らずのうちに英語が頭に入っていくから不思議です。実際に編集作業を進める中で、この「不思議な現象」に何度となく驚かされたものです。そして、聞き取ったフレーズが自然に口から出てくるようになるのです。
話す(アウトプットする)前には、ある程度の量の英文を聞く(インプットする)ことが必要だとよくいわれます。このことを実感していただけるのが本講座です。最後に、これまた先生がよく使われる言葉をひとつ。
「聞いて聞いて、聞きまくると、英語がひとりでに口からこぼれてくるのです」